【初めてのラック選定講座1時間目】JIS規格とEIA規格
執筆:営業部
最終更新日:2024/9/5
ラックが必要になった。けれど、どれも同じに見えて何を選べば良いのかさっぱり…はじめてラックを検討する場合、何からすれば良いか分からないという方は多いと思います。
そこで今回、はじめてのラック選定講座を開講したいと思います!
「ラックは必要だけど何から選べば良いか分からない」
「いろんなメーカーのホームページを見たけど、どれも同じ箱体に見える」
こんなお悩みの方はぜひ読んでみて下さい。
初回の1時間目は、ラックの規格「JIS規格とEIA規格について」です!
1. JIS規格、EIA規格って何?
皆さんがラックに取付けようとしているその機器はJIS規格仕様とEIA規格仕様の2種類があります。その大きな違いはラックに取り付けるマウント部分(通称“耳”)のピッチになります。そして、ラックもJIS規格用とEIA規格用の2種類があります。
つまり、同じ規格のラックを選定しないとそもそも機器は搭載できません。
例えるならば、メガドライブとファミコンでしょうか。スーパーマリオのソフトはメガドライブには実装できないように、JISの機器ならJISのラック、EIAの機器ならEIAのラックを選ばないといけません。
では、何をみればJISとEIAが分かるのでしょうか。方法としては2つ。
・【機器メーカーに問い合わせる】
・【機器の取付寸法を確認する】
だと思います。
そこで今回は2つ目の方法である、JIS規格とEIA規格の寸法の違いについて学んでいきましょう。
JIS規格とは
・19インチ機器の高さ寸法が約50mmの倍数(50mmを「1J」と言います。)
・19インチ機器の取付穴の高さピッチが25mmの倍数
JIS規格は日本の規格なので、取付穴の高さピッチが25mm、50mmとキリのいい数字になっているのが特徴です。
EIA規格とは
・19インチ機器の高さ寸法が約44.45mmの倍数(44.45mmを「1U」と言います)
・19インチ機器の取付穴の高さピッチが、15.9mm-15.9mm-12.7mmの繰り返しのユニバーサルピッチと31.8mm-12.7mmの繰り返しのワイドピッチの2種類があります。(現在はユニバーサルピッチが主流です)
EIA規格は米国規格のため、取付穴の高さピッチが1インチ(25.4mm)が基準です。12.7mm=0.5インチ、31.75mm=1.25インチ、15.875mm=0.625インチ(1.25インチ÷2)となっており、インチ単位が主流ではない日本人にとってはキリの悪い数字に感じます。
2. 簡単な見分け方、間違えた時の便利オプション
「機器取付穴の高さピッチ(耳)が50mmで割り切れるキリのいい数字がJIS規格」
「それ以外のキリの悪い数字がEIA規格」
と言葉にするのは簡単ですが、最初のラック選定で一番つまずきやすいところだと思います。
ところで、もし仮にラックの規格を間違えてしまった場合、通常は機器を実装する事はできませんが、SETTSUでは「JIS/EIA変換金具」という製品を用意しています。これは片側がJIS規格、片側がEIA規格の高さピッチになっている金具です。
上記の理由の他にも、
・「1台のラックにJIS規格・EIA規格の異なる機器を複数実装したい」
・「既設のラックに違う規格の機器を実装したい」
などありましたらぜひ一度のぞいてみて下さい。
3. まとめ
初めてのラック選定(JIS規格とEIA規格)、いかがだったでしょうか。ラックには大きくJIS規格とEIA規格の2種類があると分ってもらえましたら今回の講座はこれにて終了です。また、もう少し詳しく知りたい!という方は、こちらのリンクからもご参照ください。
また、もしラックの選定でお困りのようでしたら、SETTSUのホームページまたは営業所窓口までお気軽にお問い合わせ下さい。