摂津金属工業株式会社
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素材が決め手!プラスチックケースの用途別選定


素材が決め手!プラスチックケースの用途別選定

執筆:資材部国際業務課

公開日:2024/10/22

「OKWのプラスチックケースは消毒液で拭いても大丈夫でしょうか?」

新型コロナ以降、このような問い合わせをいただく事がたびたびあります。そのお問い合わせに対して、国際業務課の私の回答としては「大丈夫な物もあれば、そうでない物もあります」になります。なんか、歯切れが悪いですよね…

ですが、この塩対応になってしまうのにはワケがあるんです。プラスチックケースの場合、形や色も様々ですが、それに加えて実は「素材」も何種類も存在します。そして、この素材によってケースの特質も変わってくるのです。
ちなみにOKWのプラスチックケースでは、「ABS」「ASA」「PC」「PMMA」といった素材が各ケースに合わせて使用されています。

そこで今回はケース素材についてお話したいと思います。これを読んだ後、ケースのカタログをもう一度開いてみて下さい。また新しい見方ができるようになりますよ!

 

プラスチックケース

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1.OKWプラスチックケースの素材一覧

ABS樹脂

1960年代から広まった最もスタンダードな素材になります。
(成形加工がしやすいため、工業用、家電製品等、一般的な樹脂ケースとして定着しました)

【特徴(メリット)】 衝撃に強い・加工しやすい・薬品に強い・光沢がある・印刷がしやすい
【使用例】ゲーム機・パソコン・ヘルメットなど。
【デメリット】UV(紫外線)による経年劣化がある・アルコールに長時間触れると膨らむ性質がある・高温に弱い(70~100℃)
昔のファミコンやパソコンを改めてみると、黄色くなっているイメージです。

ASA樹脂

ABS樹脂に耐候性をプラスした材料です。
(最近のOKWのプラスチックではこちらが良く使用されています)

【特徴(メリット)】ABSに比べ耐候性に優れている(屋外使用向き)・耐酸性・耐アルカリ性
【使用例】ガーデニングでの素材・屋外の看板など
【デメリット】アルコールに弱い

PC(ポリカーボネート)樹脂

素材の性質から透明なケース・いち部分によく使用されています。

【特徴(メリット)】素材の性質から透明なケース部分に使用・耐衝撃性が高い(ABS樹脂の数倍にもなる)・熱に強い(120度~130度)
【使用例】機動隊のシールド(ライオットシールド)
【デメリット】薬品に弱い(有機溶剤・アルカリに弱い)・直射日光に弱い

PMMA(アクリル樹脂)

透明性の高い素材。ケースの部材の他、水族館の水槽にも用いられています

【特徴(メリット)】ガラス以上の光線透過率がある・耐衝撃性が高い・耐候性がある
【使用例】テレビのリモコン・面談室のパーテーションなど
【デメリット】薬品に弱い(有機溶剤・アルカリに弱い)

2. まとめ

いかがだったでしょうか。ケースを選定される場合、色や形状も大切ですが、使用用途に合わせて「素材」にもぜひ着目してみてください。

最後にOKWの製品は使用用途や形状から適切な材料を選定されておりますが、特注仕様で材料変更も可能です。例えば「難燃性を持たせたうえで薬品の耐性が欲しい」「ABSのケースだけどPMMAにしたいな」などといった相談も可能です。(※諸条件あり)

ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

それでは冒頭の質問に戻りますが、消毒液(次亜塩素酸)に強い素材は何でしょうか?正解はこの表から確認してみてください!

参考資料:OKWホームページ

※室温での性質: +=可能 〇=条件付き(ある程度)可能 -=不可

 

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